专利摘要:

公开号:WO1988003094A1
申请号:PCT/JP1987/000805
申请日:1987-10-17
公开日:1988-05-05
发明作者:Hiroyuki Noma;Kenji Takehara;Kenichi Fujiwara
申请人:Sumitomo Rubber Industries, Ltd.;
IPC主号:B60C11-00
专利说明:
[0001] 明 細 書
[0002] 乗用車用ラジアルタイ ャ及びその製造方法
[0003] 〔技術分野〕
[0004] 本発明は、 標準内圧の付加にともなう ショルダ部のタイ ヤ半 径方向外向きの変形量がその間のク ラウ ン部の変形量より大と なるように設定し、 耐摩耗性、 耐偏摩耗性、 燃費性能等のタイ ャ性能をバラ ンスよ く 向上したラジアルタイ ャ及びその製造方 法に関する。
[0005] 〔背景技術〕
[0006] 近年、 カーカスコ ー ドをタイ ヤ赤道面に対してほぼ直角に配 列するラ ジアル構造のタイ ヤが、 耐摩耗性、 操縦安定性などの 特性に優れるものとして多用されている。 又このようなラジア ルタイ ヤでは、 カーカスの外周を囲んで、 有機又は金属のコ ー ドをタイ ヤ赤道面に対して比較的小さな角度で配列した剛性の 比較的大なる、 いわゆるペル ト層を配することにより、 タイ ヤ にタガ効果を与えている。
[0007] このよ う なラジアルタイ ヤは、 従来、 標準内圧を付加した状 態において、 カーカスに変形が生じない自然平衡形状となるよ うにその内腔形状が設定されている。
[0008] こ こで自然平衡形状とは、 自然平衡形状理論によって求めら れるカーカスプロファ ィルをいい、 この自然平衡形状理論とは、 ホ ッ ファノ、'ース ( W . Ho f f erber t h ) が、 Ka u ts ch . G u mm i ( 8 - 19 55 , 124 〜 130 ) で論じたものであって、 この理論は、 ベル ト 層を内圧の増加によって変形しない剛のリ ング体と考えるとと もに、 このベル ト層と、 他方の変形を生じないビー ドコア一と の間に配され、 サイ ドウオール部からビー ド部に跨るカーカス を、 該内圧の増加によっても変形を生じない形状に、 加硫金型 によって予め成形することを意図している。
[0009] 又この自然平衡形状理論に基づく カーカスプロファイ ルは、 前記のごと く 、 内圧の増加によってカーカスは変形を生じない こと、 即ちカーカスコードに均一に張力を作用させることを目 的としているのである。
[0010] なおこのホッファバースの理論ば、 バイアスタイヤについて のものであるが、 赤坂氏によって、 「ラジアルタイヤの断面形 状について」 日本複合材料学会誌 VOL . 3 , 4 (1977) , 9〜 154 に おいて、 ラジアルタィャにおいても適応しう るように拡張され ている。
[0011] 又この自然平衡形状理論の適用についてば、 少なく とも次の 2点において捕足するのが好ましい。
[0012] 第 1 に、 ベル ト層が金属コ一ドなどからなる場合においても、 実際にば完全な剛体ではなく、 内圧によって多少の変形が生じ、 特に偏平比が小さな偏平タイヤであるほど、 内圧付加による力 一力スの押し上げによつて、 該ベルト層が変形しがちであるこ と。
[0013] 第 2 に、 ビー ド部付近は、 力一カスの折り返し部分、 ビー ド ェ—ぺ'ックス、 その他の捕強層によって爾性が大であり、 従つ て、 ビー ドコア一から、 通常リ ムボイ ン トといわれるカーカス プロフアイルの変曲点即ち等価ビー ド位置までの範囲では、 自 然平衡形状理論に一致せず、 従って、 該理論による曲線ば、 前 記等価ビー ド位置を起点として考えること。
[0014] このように従来のタィャで採用される自然平衡彤钛理論は、 前記したごと く、 加硫金型内のタイヤ (本明細書において、 以 後要すればモールドタイヤという ) のカーカスプロファイルを、 標準 ムにリ ム組みしかつ標準内圧を付加したときにも、 形状 の変化を伴わず、 カ ーカスに均一な張力を生じさせる曲線とす るための理論であり、 又通常、 加硫金型内のモール ドタイヤの ク リ ップリ ング巾、 即ちビー に底部の外面間の長さは、 標準リ ムの巾と等しく設定される。
[0015] なおモール ドタイヤのク リ ップリ ング巾を、 リム巾と異なら せるものが、 例えば特公昭 6 1 - 2 8 5 2 1号公報等によって 提案されている。 しかしこのようなタイ ヤにおいても、 そのク リ 、ノ' プリ ング巾をリ ム巾に数値変換したうえ自然平衡形状理論 を適用して求めたカーカスプロファイ ルは、 内圧付加後のカー カスプロファイルと基本的に同じとなり、 単にク リ ップリ ング 巾のみをリム巾とは異ならせたものは、 自然平衡形状理論の範 嚀に舍まれるのである。
[0016] しかし、 このよう な、 自然平衡形状理論に基づく カーカスプ 口ファイ ルのラジアルタイ ヤ、 特に偏平率が比較的高く カー力 スプロファ イルが円形に近く なるタイ ヤにおいては、 第 8図に 示すごと く 、 標準内圧の付加によっても、 カーカス Aとベル ト 層 B との間、 特にベル ト層 Bの端部付近において、 カーカス A のシ ョ ルダー部分でのタイ ヤ半径方向外向きの変形が小である こ とによって (自然平衡形状理論では内圧充塡によるカーカス の伸長はないと仮定しているが、 実際にはカ ーカスはやや伸長 し、. この自然平衡形状理論によるカーカスプロファイ ルは、 略 相似形に膨らむ) カ ーカス Aとベル ト層 B との間の押付けによ る結合力が、 非内圧充塡時における結合力より もたいして大と はならず、 カーカス Aとベル ト層 B との間の拘束力に劣る。 従って、 ベル ト層 Bの、 特に端部付近では、 カーカス Aに作 用するテンショ ンがベル ト層 Bに作用し難く 、 ベル ト層 Bは必 要なタガ効果を発揮しえない。
[0017] その結果、 ト レ ッ ドのショ ルダー部の表面形状は不均一とな りやすく又ベル ト層 Bによる拘束力が低下するこ ととあいまつ て、 偏摩耗が発生し、 耐摩耗性が悪化する。 又タイ ヤの転勳に 際してベル ト層 Bに作用する半径方向の曲げ量が増すこ とによ り該ベル ト層 Bに作用する応力が増大し、 ころがり抵抗も増し 燃費性能も劣化するという問題がある。
[0018] 本発明は、 ト レ ッ ド面の曲率半径が低内圧時より も標準内圧 時に大となるように、 内圧増加に伴う ショ ルダー部の変形量を その間のクラウ ン部の変形量より も大き く することを基本とし て、 カーカス Aのテンショ ンをベル ト層 Bに有効に作用させ、 ベルト層 Bによるタガ効果を増大させることにより、 耐摩耗、 耐偏摩耗特性を向上させるとともにころがり抵抗を低減させ燃 費性能をも高めう る乗用車用ラジアルタィャ及びその製造方法 の提供を目的としている。
[0019] 〔発明の開示〕
[0020] 本発明の乗用車用ラジアルタイヤば、 少なく とも 1 プライの 有機織維コ一 ドからなるカーカスを具えるとともに、 標準リ ム にリム組し、 撂準内圧の 1 0 %圧を付加したときの ト レツ ド面 の曲率半径 R T 1 と標準內圧を付加したときの ト レッ ド面曲率 半径 R T 2 との半径比 R T 2 / R T 1が 1. 1 0以上かつ 1. 4 0 以下であり、 しかも レツ ドショルダ部付近を通る前記カー力 スのショルダ部分の、 前記 1 ひ%圧を付加したときの曲率半径 R C 1 と標準内圧を付加したときの曲率半径 R C 2 との半径比 R C 2ノ R C 1が 0. 6 5以上かつ 0. 8 5以下であ.ることを特徴 としている。 . また本発明の乗用車用ラジアルタイヤの製造方法ば、 前記タ ィャの、 加硫金型内におけるカーカスの最大巾 W Aを、 自然平 衡形状理論により求められるカー力スの最大巾 W Bより も大と し、 かつ加硫金型 1 におけるビー ド底からの前記カー力スの最 大巾の位置迄の半径方向の高さ H Aを、 自然平衡形扰理論によ り求めたビー ド底からのカーカスの最大巾の位置 C B迄の半径 方向の高さ H Bより も小としたことを特徴としている。
[0021] 〔図面の簡単な説明〕
[0022] 第 1図は本発明のタィャの一実施例を示す断面図、
[0023] 第 2図は標準内圧付加による ト レツ ド部の変形を略示する線図、 第 3図はショ ルダ部を詳示する断面図、
[0024] 第 4図は本発明の製造方法の実施例を示す断面図、
[0025] 第 5図は自然平衡形扰理論を説明する線図、
[0026] 第 6 〜了図ば摩耗試験の結果を示す線図、 第 8図は従来構造のタィ ャをカーカスとベル ト層のみにより示 す線図である。
[0027] 〔発明を実施するための最良の形態〕 以下本発明の乗用車用ラ ジアルタ イ ヤの一実施例を図面に基 づき説明する。 *
[0028] 第 1図において、 乗用車用ラジアルタイ ヤ 1 は、 ビー ドコア 2が通る両側のビー ド部 3、 3 と、 該ビー ド部 3から半径方向 外向きにのびるサイ ドウオール部 4、 4 とその.両端を継ぐ ト レ ッ ド部 5 とを具え、 前記サイ ドウオール部 4、 卜 レツ ド部 5 に は、 前記ビー ドコア 2 のまわりを内側から外側に向かって折り 返したカーカ ス 6 の本体部が跨設される。 又前記 ト レ ッ ド部 5 には、 前記力一カ ス 6 の外側にベル ト層 7を配する。 またカー カス 6 の本体部とその折り返し部との間には、 ビー ドエーぺッ ク ス 9を配する。 そしてこの乗用車用ラ ジアルタ イ ヤ 1 は、 標 準リ ム 1 0にリ ム組みされる。
[0029] 前記カーカ ス 6 は、 有機織維コー ドをタイ ャ赤道面 C 0に対 して約 8 0 。〜 9 0 。 の角度に配列した 1〜 3 プライ のラジア ルカーカスプライを具える。 またそのコ ー ドの材質としてナイ ロ ン、 ポ リ エステル、 レー ヨ ン、 芳香族ポリ ア ミ ド等が採用さ れる。
[0030] 又前記ベル ト層 7 は、 本例では 2 プライ構造であり、 前記力 一カス 6側に配された第 1 のプライ 7 Aとその外側に配された 第 2 のプライ 7 Bを具える。 各プライ 7 A、 7 B のコー ドは、 金属コー ドからなり、 タ イ ヤ赤道面 C Oに対して比較的浅い角 度でかつ隣接するプライ のコ ー ドに対して逆方向に傾斜して配 される。 又第 1 のブライ 7 Aは第 2 のブライ 7 Bより も広幅で あり、 又第 1 のプライ 7 Aの両端は、 ト レ ツ ド部 5 の緣部 a下 方まで延在している。
[0031] なお本例の乗用車用ラジアルタイ ャ 1 は、 標準内圧時におい て、 ビー ド部 3下端から ト レツ ド部 5外表面である ト レ 'ン ド面 1 2 の最大高さ点 bまでの距離、 即ちタィャの断面髙さ D Tと タイ ヤ巾 Wとの比が 1 より も小、 例えば 0. 9程度のやや偏平に 形成されている。
[0032] 標準リ ムにリム組みされたタイャ 1 ば、 内圧の增加とともに 第 2 に示すように、 標準内圧の 1 0 %圧を付加したときの ト レッ ド面 1 2 の曲率半径 R T 1より も、 標準内圧を付加したと きの ト レッ ド面 1 2の曲率半径 R T 2 の方が大となるように変 形する。 即ち、 第 1図に示した前記最大高さ点 bにおけるタィ ャ外径 D Cと、 前記緣部 aにおけるタイ ャ外径 D Sとの差 D C 一 D Sが小さ く なるように変形する。 これによつて、 トレツ ド 面 1 2中央のクラウ ン部 1 2 Aに比してその両側のショルダ部 1 2 Bの外膨らみの変形量を大き く している。 その結果、 内圧 増加とともにカーカス &がベルト層 7の特に端部付近を押し上 げることによって、 カーカス S とベルト層 7 との結合力を高め、 該カーカス 6 に作用する引張力をベル ト層 7のと く に端部に作 用させることを可能とし、 ベルト層 7のタガ効果を高めること ができる。
[0033] 又その半径比 R T 2 / R T 1 ば 1. 1 0以上かつ 1. 0以下に 設定している。 ここで、 前記半径比 R T 2ノ R T 1が 1. 4 0 よ り も大であるときには、 ショルダ部の張り出し量が過大となり カーカス 3にば過度の引張力が作用-し、 その耐久性が損なわれ る とともに、 ドレッ ドゴムの張力も増し、 疲労割れ、 欠けが生 じやすく なるなどの欠点.を伴う。 又半径比が 1. 1 0 より も小の ときにば、 力一カス 6によるベルト層 7 の押し上げが充分では なく 、 前記した効果を発揮しえない。
[0034] さらに ト レツ ドショルダ部 1 2 B下方を通過する力一カス 6 のショルダ部分 6 Aば、 1 0 %圧の場合に比べて檩準内圧の場 合の曲率半径が小となるように変形する。 これは、 標準丙圧の 付加により ショルダ部 1 2 Bを押し上げ、 付加による ト レツ ド 面 1 2 の曲率半径を増大させるのに役立つ。 又その半径比 R C 2ノ R C 1 は 0. 6 5以上かつ 0. 8 5以下に 設定する。 半径比 R C 2ノ R C 1 が 0. 6 5 より小であるとき、 カーカス 6 は過度に折曲げられ、 前記したと同様にその引張力 を過大とし疲労等によってタイ ヤの耐久性を損なう。 又 0. 8 5 をこえるときには、 カーカス 6 によるベル ト層 7 の押し上げ量 を減じ、 前記効果を発揮しえない。
[0035] なお、 シ ョ ルダー部分 6 Aの半径 R C 1 、 R C 2 は、 第 3図 に示すように、 夫々の内圧において、 前記緣部 a を通り、 タイ ャ軸方向と直角な垂線 dがカーカス 6 と交わる点 P l 、 ト レッ ド巾の半分を 2分する位置即ち最大高さ点 b と緣部 a との間の 距離を 2分する位置を通る垂線 eがカーカスと交わる点 P 2 及びタイ ヤの最大巾位置を通るタイ ヤ軸と平行な線 f がカー力 ス 6 と交わる点 P 3 の 3点を通る円の半径で表される。 なお ト レ ツ ド端部に曲率を有する形状の ト レ ツ ドの場合、 緣部 a の位 置は、 ト レッ ド面 1 2 の延長面とサイ ドウオール部 4表面の延 '長面との交点とする。
[0036] このような構成を有することにより、 標準内圧付加により ト レッ ド面 1 2 の曲率半径が増大するごと く変形し、 耐摩耗性が 向上するとともに、 タガ効果の向上により ころがり抵抗が減じ、 燃費が改善される。 又カーカス 6 のこのような変形は、 ショ ル ダ部分 6 Aの引張力を増大させ、 ベル ト層 7 に作用するテンシ ョ ンの增大にも役立つ。
[0037] さ らに、 タイ ヤ 1 は、 標準内圧時の前記曲率半径 R T 2 と、 ベル ト層 7 の外径 D B との比 R T 2 Z D Bを 0. 4 2以上として いる。
[0038] このよう に標準内圧時の ト レ ッ ド面 1 2 の曲率半径を設定す るこ とによって、 ト レ ッ ド面 1 2 は比較的大きな円弧を呈する ことができ、 ショルダ部 1 2 Bを外向きに変形させう る。
[0039] なお本発明において、 標準内圧とは、 標準使用条件において タイ ヤに付される内圧ないしはその上下 1 0 %の範囲の圧力を 又本発明のタイヤには、 ビー ド部を捕強する補強層 (図示せ ず) を設け、 又ベルト層 7のプライ数を変え、 さらには外方の プライ 7 Bを広幅とするなど、 種々変形できる。
[0040] このように本発明の乗用車用ラジアルタィャは、 抵内圧を付 加したときに比べて、 標準内正を付加したときの ト レツ ド面の 曲率-半径を、 特定の数値範囲で大となるごと ぐ設定している。 従って、 ト レツ ドの接地性を高めることができ、 摩耗量を低減 できる。
[0041] またショルダ部のタィャ半径方向外方への変形量が、 従来の タイ ャに比べて大となるため、 力一カスとベル ト層との結合力 を高め、 該ベルト層によるタガ効果を商上できる。
[0042] またその結果、 ショルダ部の動きが抑制され安定化され、 肩 落ち摩耗などの偏摩耗を抑制しタィ ャ寿命を延ばすことができ る。 ,
[0043] さらにショルダ部の剛性が高まり、 ころがり抵抗が低減し懲 費性能を向上しうるとともに、 コーナリ ングパヮ一を高め操縦 安定性をも向上しう るなど、 多 く の効果を奏する。
[0044] 次に本発明の乗用車用ラジアルタィャの製造方法の一実施例 を図面に基づき説明する。
[0045] 第 4図において、 加硫金型 2 0内のモールドタイ ヤ 1 Aの力 一カス 6 A (実線で示す) の最大 TlT W Aを、 自然平衡形状理論 により求めたカーカス 6 B (破線で示す) の最大 TfT W Bより も 大に設定し、 さ らに前記モールドタイヤ Γ Aのビー ド部 3 のビ 一ド底 3 Aから、 前記力一カス 6 Aの最大巾の位置じ までの 半径方向の高さ H Aを、 自然平衡^扰理論におけるビ— ド底 3 Aからの力一力ス 6 Bの最大巾の位置 C Bまでの半径方向の高 さ H Bより も小に設定している。
[0046] なお、 モール ドタイ ャ 1 Aのカーカス 6 Aはベルト層 7 の端 縁 d近傍の後述する交点 D Aから前記自然平衡形状理論により 求められる曲線の半径方向内側を通り、 最大巾の位置 C Aの半 径方向外側の位置で該曲線と交わり、 前記最大巾の位置 C Aに 至る曲線を形成する。
[0047] さ らに、 本例では、 モーノレ ドタイ ヤ 1 Aは、 そのク リ ップリ ング巾 B Aを、 標準リ ム 1 0 のフラ ンジ 1 1 、 1 1 間の長さ と ほぼ同寸に設定されている。
[0048] (自然平衡形状理論によるカーカスプロファイ ル)
[0049] —方、 自然平衡形状理論によっては、 次式によりカーカスプ 口ファイ ルが求められる。
[0050]
[0051] ( 1. ) 式 こ こで各記号は、 第 5図に示すように、
[0052] 点 D : ベル ト層 7 の端都 dから車軸 Z、 即ち本例では Z軸に下 ろした垂線 Xがカーカス 6 Bに交わる点
[0053] 点 C : カ ー力スの最大巾の点
[0054] r : Z軸からのタイ ヤ半径方向の高さ (本例では r軸) r C : Z軸から前記カーカス 6 B上の前記点 Cまでの半径方向 の高さ
[0055] r D : Z軸から、 カ ーカス 6 Bの前記交点 Dまでの半径方向の 问
[0056] Φ D : 前記交点 Dにおけるカーカス 6 B の法線 Yと前記 Z軸 とがなす角
[0057] である。 なお前記 Z軸はビ— ド底 3 Aを水平に通る線に置換し てもよい。
[0058] 又 (1)式は、 ベル ト層 7の少な く とも端部 d の近傍において、 カーカス 6 Bが円弧をなすものとして求められる。
[0059] 又 (1)式は、 前記交点 Dを通る r軸と、 2軸との交点 0を原点 として求めたものであって、 高さ rを与えることによって、 前 記 r軸からの水平方向の偏位量、 即ち Z値を計寘でき、 自然平 衡形状理論のよる曲線を求めう る。
[0060] さらに、 ビー ド部 3 の部分では、 前記したごと く、 力一カス の折り返し部、 ビー ドエーぺツ クス、 捕強層などによつて、 比 較的大なる曲げ剛性を有しており、 従って、 剛性の大なる範囲 の上端、 即ち前記等価ビ― ド位置 Bから前記点 Cをへて交点 D に至る頷域において自然平衡形状理論は適応される。
[0061] なお、 前記等 «ビー ド位置 Bの付近では、 その下方は、 該位 置 Bの上方の、 自然平衡形扰理論により求まる外向きに凸な円 弧と滑らかに連なる内向きに凸な円弧として形成され、 該位置 Bは変曲点即ちリムボイ ン十をなす。
[0062] - このように、 自然平衡形状理論では、 (1)式からも明らかなよ うに、 前記高さ r C、 r Dの位置及び前記角度 ø Dを与えられ たとき、 その曲線が決定される。 なお、 前記点じの Z値を予め 与えるときには、 角度 ø D、 高さ r Cの一方を与える ことによ ¾、 他方を求めう る。
[0063] (本発明のカーカスプロフアイル)
[0064] これに対して、 本発明の製造方法では、 カーカス 6 Aの最大 巾の位置 C Aまでの、 ビー ド底 3 Aからの半径方向の高さ H A を、 前述のとおり、 自然平衡形状理論におけるビー ド底 3 Bか らの高さ H Bより も小とし、 カーカスプロファィルを下膨らみ 形状に形成する。
[0065] 又高さ H Aと高さ H B との比率 H A / H Bは、 0. 8 5〜 0. 9 5 となるように設定する。
[0066] 又この高さ H Aば、 タイ ヤの前記靳面高さ D Tに対して、 4 0〜 4 8 %となる範囲に収められる。
[0067] さ らにモールドタイ ャ 1 Aでば力一カス 6 Aの最大巾 W Aを、 自然平衡形状理論における最大巾 W Bより も大とし、 その比率
[0068] W A / W Bは、 1. 0 1 〜 1. 0 4、 好ま し く は 1. 0 1 5 〜 1. 0 2 5 の範囲に設定する。
[0069] これによつてモール ドタ イ ャ 1 Aの最大巾の位置 C Aから前 記等価ビ一 ド位置 Bまでのカーカスプロファイ ルは、 自然平衡 形状理論により得られるカーカスプロファイルとは異なる、 該 曲線を故意に外した、 下膨らみのカーカスプロファイ ルを有す る こ ととなる。
[0070] さ らに、 モール ドタイ ヤ 1 Aでは、 前記のごと く 、 カーカス 6 Aはベル ト層 7 の端部から下ろした垂線 Xとカーカス 6 Aと の交点 D Aから自然平衡形状理論により得られる曲線の半径方 向内側を通り、 最大巾の位置 C Aの半径方向外側の位置で該曲 線と交わり前記最大巾の位置 C Aに至る曲線とし、 又モール ド タイ ヤ 1 Aのカーカス 6 Aは、 自然平衡形状理論により得られ るカーカス 6 Bの長さとほぼ同一に形成される。
[0071] さ らに前記のように、 前記最大巾 W A、 W' Bの比を 1. 0 1 〜 1. 0 4、 高さ H A、 H Bの比を 0. 8 5 〜 0. 9 5 とし、 さ らに加 硫金型 2 0 の ト レ ツ ド面形状、 ベル ト層形状等を適宜に定める こ とによ って、 その半径比 R T 2 Z R T 1 を 1. 1 0以上かつ 1. 4 0以下とすることができる。
[0072] このよ う なカーカスプロファイ ルは、 使用する加硫金型 2 0 の内腔を、 前記カ ーカスプロフアイ ルに各部における必要ゴム ゲージを付加することにより設定される形状とした専用のもの の他、 従来の、 自然平衡形状理論による内腔を有する加硫金型 であっても、 サイ ドウオール部などのゴムゲージ分布を変化さ せることによつて形成しう る場合もある。
[0073] なおカ ーカスプロファイ ルとは、 カーカスの厚さの中心を結 ぶ曲線であり、 複数のプライを用いるときには、 全厚さの中央 点を通る曲線として定義する。
[0074] このモール ドタイ ヤ 1 Aを加硫金型 1 0から取り出し、 標準 ひム 1 0に装着し、 標準内圧の 1 0 %圧を付加することによつ て、 タイヤは、 加硫金型 2 0内における彤状を略再現する。
[0075] また、 モールドタイ ヤ 1 Aの、 前記最大巾の位置 C Aから交 点 D Aに至る上方部が、 第 1図に示すごと く、 カーカスプロフ ァィル全体を自然平衡形祅理論により求めたときの上方部より も大きな半径の円弧を有することに伴い、 モール ドタイ ヤ 1 A のカーカスプロフアイ ルの上方部は自然平衡形状理論の曲線の 上方部の内方を通る。 このような形状の力一カスプロファイ ル は、 内圧の增加とともに、 各部に生じる応力が各部に作用する 内圧による応力と平衡するように変形し、 これは通常、 自然平 衡形状理論により求める曲線に近づき、 上方部の曲率半径を減 じるに伴い、 即ち、 前記交点 D Aにおいて曲率半径 R C 1 を有 する円弧が自然平衡形状理論による曲率半径に近似したより小 さな曲率半径 R C 2 の円弧となるように変形するに伴い、 標準 内圧の付加により ショルダ部 1 2 Bを.押し上げ、 付加による ト レツ ド面 1 2 の曲率半径を増大させる。
[0076] このように本 ¾明の乗用車用ラジアルタイ ャの製造方法は、 加硫金型内におけるモールドタイヤの、 カーカス最大巾位置、 高さを、 自然平衡形状理論から求まる力一カスプロフアイ ルそ のの位置、 高さから故意に位置ずれさせることを基本としてい る。
[0077] (比較テス ト)
[0078] 本発明及び自然平衡形状理論に従ってテス トタィ ャを試作し、 標準内圧時と 1 0 %圧時の各部の数値を測定するとともに、 こ ろがり抵抗、 -耐摩耗性を比較した。
[0079] 実施例 1、 2 のタイ ヤは、 第 1表に示す仕様に徒って製作さ れた本発明のカーカスプロファイ ルを具え、 また比較例 1、 2 のタイ ヤは、 自然平衡形状理論に基づく カーカスプロファイ ル を具えている。
[0080] 実施例 1、 比較例 1 のタイ ヤは、 第 1図に示す構造を具え、 第 1 表
[0081]
[0082] そのサイ ズは 5 . であり、 標準リム 4J X 13にリ ム組みされ た。 なお標準内圧は 2. 0 kg / oiであり、 その 1 0 %圧は 0. 2 k g ノ erfである。 また実施例 2、 比較例 2のタイ ヤは、 タイ ヤサイ ズ 6 .纖 14である。
[0083] 第 1表は、 実施例 1、 2の各仕様と自然平衡形状理論により 計算された各数値とを併記している。
[0084] 第 2表は、 標準内圧時と 1 0 %圧時の各部の数値及びころが り抵抗指数を示している。 なお表中、 括弧付きの値が併記され ている場合、 平均値を括弧外に示し、 括弧内にそのデータのば らっきを示している。 ころがり抵抗指数は、 タィ ャを直径 1 Ί 0 7 ™の ドラムに所定の負荷で押しつけ、 所定の速度 ( 8 0 km / h ) から停止するまでの楕行回転数を、 比較例 1 を 1 0 0 と した指数で袠示している。
[0085] 第 4図は、 排気量 1 8 0 0 ccの乗用車に装着し、 8 0 0 0 km までの加速摩耗テス トの結果を示している。 これから、 実施例 のタイ ヤば.、 摩耗が低減しているのがわかる。 . さらに、 第 5図は、 ト レッ ド面 1 2 の緣部 aでの摩耗量、 即 ち肩落ち量を示している。 これからも同様に実施例のタィャが 優れていることがわかる。
[0086] 〔産業上の利甩可能性〕
[0087] 本発明は、 各種の搆遣、 ト レツ ドバターン、 タイ ヤサイ ズを 具えるラジアルタィャに有効に適応できる。
权利要求:
Claims請求の範囲
1 . ラジアル方向に配列された少な く とも 1 プライ の有機織 維コ一 ドからなるカーカスを具えるとともに、 標準リ ムにリム 組しかつ標準内圧の 1 0 %圧を付加したときの ト レッ ド面の曲 率半径 ( R T 1 ) と前記標準内圧を付加したときの ト レ ッ ド面 曲率半径 ( R T 2 ) との半径比 ( R T 2 Z R T 1 ) が 1. 1 0以 上かつ 1. 4 0以下であり、 しかも ト レッ ドショルダ部付近を通 る前記カーカスのショルダ部分の、 前記 1 0 %圧を付加したと きの曲率半径 ( R C 1 ) と標準内圧を付加したときの曲率半径 ( R C 2 ) との半径比 ( R C 2 Z R C 1 ) が 0. 6 5以上かつ 0. 8 5以下である乗用車用ラジアルタイ ヤ。
2. 前記標準内圧を付加したときの前記曲率半径 ( R T 2 ) は、 該曲率半径 ( R T 2 ) と、 前記カーカスのタイ ャ半径方向 外側に配されるベル ト層の標準内圧を付加したときの外径 ( D B ) との比 ( R T 2 Z D B ) が 0. 4 2以上であることを特徴と. する請求の範囲第 1 項記載の乗用車用ラ ジアルタイ 'ャ。
3. ラジアル方向にコー ドを配列したカーカスと、 該カ一力 スのタイ ャ半径方向外側に配したベル ト層とを具えるラ ジアル タイ ヤの製造方法であって、 加硫金型内における前記カ ーカス の最大巾 (WA ) を、 自然平衡形状理論により求められるカー カスの最大巾 ( W B ) より も大とし、 かつ加硫金型内における ビ― ド底からの前記カーカスの最大巾 (WA) の位置 ( C A ) 迄の半径方向の高さ ( H A ) を、 自然平衡形状理論により求め たビ― ド底からの力—カスの最大巾 (W B ) の位置 ( C B ) 迄 の半径方向の高さ ( H B ) より も小とした加硫金型内カーカス プロフアイ ルを設定し、 このプロ フアイ ルに基づいて加硫成型 する こ とを特徴とする ラ ジアルタイ ャの製造方法。
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同族专利:
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法律状态:
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1988-06-17| WWE| Wipo information: entry into national phase|Ref document number: 1987906793 Country of ref document: EP |
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优先权:
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